中高生には、授業で習った英文法の徹底復習と応用をすることが大事

こんにちは!しろくまスタディセッションのコヤマケイコです。今日は英検1級から離れて、中高生の英語習得に関するお話をまとめてみました。

10年間、中高生を教えていて不満に思うのは「圧倒的に、1つの英文法に対する演習経験が少ない」ということです。学校でも、塾でも、テキストのページを終えたら、そこで終わり!次の単元へGO!ということが多く、生徒が飲み込む前に新しい知識をインプットさせにいっている感覚を抱いています。それでは覚えるものも覚えられない!だからわたしは「パターンプラクティス」を大事にしています。

わたしの経験では、文法の教科書は多くて2冊。1冊はEvergreenタイプの、解説書(たまに少しだけ問題がある)。もう1冊は、その付属問題集で、書き込みタイプのもの。空欄補充や、並び替えが中心ですね。1単元につき多くて3ページくらいでしょうか。塾で使う新中問やリードは、4ページくらいありますが、学校の教材ではそこまではないかもという印象です。

さらに問題なのが、教科書では、記述の書き込みタイプの問題を使っているけど、試験では4択問題や並び替え問題になるというパターンです。1つの解答を書き込む力と、複数の選択肢から1つを選ぶ力は別物!定期試験で点数を上げたい場合は、形式を合わせることも大事です。

1単元につき、たったの数ページで、しかも、定期試験や入試で出題されるような4択問題がほとんど収録されてない。だから生徒は一問一答はできるようになるけど、他の選択肢にある表現との違いを比べることができません。どうしてこっちは正解で、こっちは✕なのか?を考えるクセが育たないんですよね。

そのような4択問題集は高校生の場合、高2か高3で導入されるのですが、高1の時点ですでに試験に躓いている場合、その後に導入される4択問題は苦痛以外のなにものでもないと思います。選択する力が養われてないのに、4つのうち1つを選べ!と言われても…という状態なんですよね。高1で躓くと、その先、復活するのが難しいのはこんなところにあると思います。

英語(と数学)は、前年度・前学期の内容が分かってて、次の内容が分かるようになるものばかりです。たとえば、高校1年生で文型への理解がないまま進んでいくと、先々の単元ほぼ全てにおいて、4文型や5文型とハイブリットした問題に出くわし、新しい文法がますます複雑に感じられてしまいます。

中学の場合、4択問題集などはないですが、中学英語は基盤中の基盤!1年生のときに養うべき知識がないと、2年、3年のインプットは難しいものになっていきます。be動詞が分からずして受動態はクリアできませんし、受動態が分からずして分詞(過去分詞と現在分詞の区別)は理解できません。

1年のときにこそ徹底してパターンプラクティスをするべきなのですが、それがいまいち不十分だなぁという不満をずーっと持って仕事しています。だからわたしは学校での勤務でも、かつての塾講師バイトでも、個人的に大量の問題を用意し、実践してもらってきました!(もちろんその分、同じ解説を何度も何度も繰り返し行っています。)

中学生の高校受験指導をしていた頃は、あらゆる教材を使って、とにかく問題量を増やしました。無事に志望校への合格、都立合格という結果に繋げることができました。高校生の指導でも同じです。とにかくあらゆる英文、問題集を使って、同じ単元の問題を繰り返し解いてもらっています。学校では紙のテキストに取り組むだけでなく、アクティブスライドを使った4択クイズ、穴埋め問題、並び替え問題も毎時間15問ほど行っています。復習と応用を積み重ねることで、問題と解答の暗記ではなく、しっかりルールから覚えることができます。

今も高1のクラスに、仮定法のルールを覚えてもらうために、何度も類題を提供し、解説時に「if説:過去形、主節:過去助動詞+原形」を呪文のように唱えています。笑

※そもそも動詞の原形だったり、過去助動詞がなんだか分かってない生徒は、そこで「?」となってしまうので、仮定法のルール定着になかなかいたりません。(中学時の土台構築が不十分であるサインですね)

また、中学生キッズを持つ受講生さんから、オススメの参考書について質問いただいたので、オススメ書籍紹介ページでシェアさせていただきました。

https://shirokuma-study-session.com/recommendation/

3月から開講する、しろくま英語表現教室のベーシックコースでは、パターンプラクティスも大事にします。1時間という限られた時間ではありますが、アクティブ・スライドを活用して、タイムアタックで問題に取り組みながら、できるだけ多くの演習を行いたいと思っています。

英検1級を受験するような方も、パターンプラクティスは大事です。表現のレパートリーが増えない、易しいレベルでしか書けない、という方は、一度単語のレベルよりも、文法表現を見直したほうがいいかも!とはいえ、英作文・要約・スピーチにはすべての文法事項が必要というわけではないので、単元を取捨選択するのがコツです。(わたしの書く本では、すでに取捨選択済!笑)

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しろくま英語表現教室でなくとも、塾に通っているけど、英語の成績が伸びない、ということに悩まれている方がいらっしゃいましたら、まずはぜひご相談ください。コーチングセッションも通常のレッスンも、1時間3,000円で承っております。

※たまにレッスンの無料体験はないのかとお問い合わせをいただきますが、必ず価値ある1時間を提供させていただく分、無料では提供しておりません。また、しろくまスタディセッションは個人事業であり、コヤマ一人で行えることにはどうしても限りがありますので、ご理解いただけますと幸いです。

コヤマ ケイコ

Shirokuma Study Session
English Learning Designer

しろくまスタディセッション代表。英語教育・学習マネジメントがテーマの個人事業主です。英語の学習をより効率的かつ効果的なものにするべく、教育方法をデザインしています。英作文やスピーチを添削をする傍ら、本を書いたり、学習ツールを作成したりしています。