こんにちは!しろくまスタディセッションのコヤマ ケイコです!今日は前回の投稿で話した時間配分の目安を元に、「読む力」についてまとめていきます。下記が前回お伝えした、現実的に総合点が取りやすい英検1級の時間配分です。
[目標素点を可能にするための時間配分]
https://shirokuma-study-session.com/log/2024/11/18977/
・英作文…40分
・要約…30分
・語彙問題…15分
・リスニングPart 3…5分
・残りの10分はライティング課題の見直しorリーディングPart 2か3実践(読解が得意な方)
読解を最後の最後で、後回しにしているので、「読解問題対策は不要」と思われた方が多いと思います。実際、わたしはリーディングPart 2と3の読解対策は、しなくていいと思っています。(もちろんあのレベルで読んで解くのが好きな方はやってOK!ただし1問につき30分以上かかるなど、時間がかかりすぎる場合は考えものです。どうせ試験で時間的に間に合わないことをやる意義はあるのか?と考えます)
読解問題対策は不要、と書きましたが、「読む力」そのものは必要です!というのも、「読む力」は、「要約の課題文を読む」、「リスニングの選択肢を読む」、「二次試験の問題5つを1分以内で読んで1つを選択する」と、読解問題以外のなかで「スピード感」と「読解の精度」が同時に求められているからです。
それに、読めないものは聴けませんから(文字情報があっても読めないということは、音を聴くだけではだいたいの日本人にはより難しいです)、リスニングの精度にも関係しています。特にリスニングPart 2!
だから読解問題対策として、過去問のPart 2やPart 3に取り組むのは個々の好みで、お好きなようにしてもいいですが、「Part 2やPart 3よりも易しめであり短めの英文」を「即座に」そして「正確に」読む練習は必要なのです。
読むときに
・未知語に気を取られない
・文構造に気を取られない
・戻り読みをしない
=前から言葉のカタマリ(=句のカタマリ)で認識して目を通し、主要な情報を拾いながら読む
ということができるようになりたいんです!
対策方法としてオススメしているのが、スラッシュリーディングの特訓です。スラッシュリーディングの意義とは、
・リーディング(+要約課題、リスニングの選択肢)の速読力UP
はもちろん
・リスニングにおける耳からの理解度UP
・英作文における文構造の難化
・スピーキングにおける表現力UP
に役立ちます!実は、読解だけではなく、全部の分野に効果ありなんです。
※英文のレベルは、英検1級よりも気持ち易しめなものしましょう。語彙も文構造も複雑すぎて、なにもかも分からない!という文ではあまり効果がありません。
スラッシュリーディングのメリットを端的に挙げると、以下の4つがあります。
①スラッシュ区切りによって、英文の構造が視覚的に整理されます。慣れれば区切り線がなくても文や音で同じように解釈できます。
②スラッシュ区切りによって、文全体を一度に読む必要がなく、短いフレーズごとに情報を処理するクセがつきます。要約課題や、リスニング時の音による即理解にも効果があります。
③視線が自然に次のフレーズへと導かれ、読み飛ばしや戻り読みが減少します。リーディング時の時間短縮、リスニング時の「即理解」に繋がります。
④文全体の流れや文脈を、区切りごとにスムーズに理解できます。その結果、文法構造や一語一句の和訳に囚われずに、自然な流れで全体の趣旨を理解できるようになります。
このようにしてスラッシュリーディングを繰り返すことで、いずれ読解問題も読める&解けるようになります!
次に各技能ごとへのメリットを紹介しますね。
■リーディングの速読力UP
スラッシュ区切りを入れ、そのカタマリを意識することで、前から順番に意味を取れるようになり、戻り読みをなくします。文構造を効率的に理解し、必要な情報を素早くつかむ力が養われるということです。スラッシュリーディングを習慣づけることで、情報を整理しながら読むことができ、複雑な文でも速く、かつ正確に読むことができるようになります!
■リスニング理解度UP
スラッシュリーディングによって、自然な「意味の塊」で英文を区切ることで、音からでも内容をスムーズに理解できるようになります。リスニングでは、単語ごとに聞き取ろうとすると内容の処理が追いつかず、全体の理解が疎かになることがありますね。(単語に注意を払いすぎて、結果なにも分からないということに…)スラッシュリーディングを取り入れることで「意味のカタマリ」と「カタマリの連続性」を意識できるようになります。その結果、リスニングにおいて、重要な情報を素早く把握でき、理解度がUPします。
■英作文におけるプラスの効果
1級や準1級の英作文では、複雑な文構造を表現することが求められているように感じますが、難しく作ろうと思えば思うほど、ミスが増えやすいです。そこで、スラッシュリーディングの練習を通じて、「主語+動詞」「名詞句+補足情報」など言葉のカタマリを意識できるようにします!カタマリごとに内容を整理しながら書くことで、早く書けるし、読みやすい文章になります。
■スピーチにおけるプラスの効果
スピーチでは、適切な箇所で間を取ったり、話の要点を強調したりすることが重要ですね。スラッシュ区切りのカタマリを理解していることで、文章全体の流れを意識しながら、スピーチできるようになります。カタマリへの意識があると、喋っているあいだに文法への混乱が減り、自分にとっても、面接官の方とっても理解しやすいものになります!表現力を上げるための動詞の語法の導入もしやすくなります!
長くなりましたが、しろくまスタディセッションでは、一般にはなかなかないスラッシュリーディングの教材や学習ツールを、たくさん作成しております。多くの方にご活用いただけたら嬉しいです!1級受験者さんのために作っていますが、準1級受験者さんもチャレンジできる長さのものもあります。ぜひご相談ください✨
▷しろくま流スラッシュリーディング
▷Quick Reading