音読の効果的な行い方について

こんにちは!
しろくまスタディセッションのコヤマケイコです。
今日は「音読の効果的な行い方について」まとめていきます!

音読は重要…ではあるものの、闇雲に、なにも考えずに行っていたら、目的とする効果が得られないやり方になってしまっているかもしれません。

英語学習対策というと英文の音読、それも英検なら受験する級の英文を音読している方が多そうですが、音読しながら同時に理解できないものだと効果はありません。

そして「長ければ長いほどいい」というわけでもないし「1度に大量の英文を音読することがいい」というわけでもありません。時間や量だけに注目したタスク設定だと、やりがいと達成感だけやたら発生するものの、成果を伴わない音読になりがちです。
(英作文だって、スピーチ練習だって、目的意識なく闇雲にやるのは、学習効果が得られにくいですよ!)

学習効果を出すためには、目的を持って音読をすることが重要なんです!

ライティング・スピーキング対策:
英作文のベースは母国語での思考・表現力だから、まずは日本語のニュースなどを音読したほうがいい。特に1級アウトプットの場合、かための表現が必要ですが、日本語力という土台でかための表現がすぐに出せない場合は英語でも難しいです。

ライティング・スピーキングといった表現力のための音読であれば例えば、以下のようなポイントにフォーカスして音読をします。

  • “This is due to the fact that…” のような接続詞やフレーズを覚えるために音読する。
  • 自分で書いた英文の文法のミスやぎこちない表現に気づく習慣をつけるために音読する。
  • 模範英文の内容を自分の言葉で言い換える力をつけるために音読する。(ここでは教材などのいわゆる先生が書いた文を使う)
  • 「なぜ」「どのように」を考える習慣をつけ、英作文の論理構成を改善するため音読する。(しろくま式4文構成:メインポイント・理由・具体例・結果を使って書いていれば、音読したものがそのままスピーチに流用しやすくなります!)
  • 文章が自然なリズムでつながっているか、どのように言えば自然なリズムになるかを確認するために音読する。

リーディング・リスニング対策:
語彙文法で9割がた問題ない英文を音読するほうがいいです。ただし、音読するときに言葉のカタマリを正しく取れる自信がない方は、音読よりも先にスラッシュリーディングの特訓をしたほうがいいです。区切りを間違えていたら、正しい理解に繋がらないからです。

リーディング・リスニングといった理解力のための音読であれば例えば、以下のようなポイントにフォーカスして音読をします。

  • スピードではなく、意味の正確さを重視して音読する。
  • 英語の文法や構造を意識して、主語、動詞、目的語、修飾語の位置を確認しながら音読する。(いきなりできない場合は、あらかじめスラッシュ・リーディングをする)

「◯時間取り組んだだけ(成果は伴わない)」という、達成感だけを得るだけの無駄な時間にしないために、上記で挙げたような目的意識をもって音読をしてくださいね!

あと、最後に、音読課題としては、以下の3点も注意して行えるとベストです。

  • 毎日音読素材を変えましょう。いろいろな角度から、表現、内容、構成にアプローチすることが大切です。
  • 1日1段落でOK!3段落は長すぎてしまい、読むことが作業になってしまいます。
  • 継続が大切です。1日5分でも音読を続けることで、少しずつ表現力と読解力が向上します。
  • 音読のあと、文章の内容を簡潔にまとめてみると(=「つまり、何が言いたいのか?」という思考を持つ)、本当に内容を理解しているのかどうかを確認できます。

コヤマ ケイコ

Shirokuma Study Session
English Learning Designer

しろくまスタディセッション代表。英語教育・学習マネジメントがテーマの個人事業主です。英語の学習をより効率的かつ効果的なものにするべく、教育方法をデザインしています。英作文やスピーチを添削をする傍ら、本を書いたり、学習ツールを作成したりしています。