こんにちは!しろくまスタディセッションのコヤマケイコです。
しろくまスタディセッションというと、英作文・要約課題の添削サービス!と思われることが多いのですが、実は英語4技能すべてにおいて、サポートを行っております
今日からしばらく、リーディングとリスニング問題の取り組み方に関するtipsを投稿していきます!
リスニングやリーディングの問題に取り組むとき、「ちゃんと聞かなきゃ」「全部読まなきゃ」と思いがちじゃないですか?でも実は、その「全部とろう」という意識こそが、「問題を解くうえで必要な理解」の妨げになっているかもしれません。
全体的に読んだ/聴いた実感があるのに解答を間違えていると、集中しているのに間違えるとか、やっぱり集中して取り組めなかったと思ってしまいますよね。それは注意力が足りないのではなく、「どこに集中するか」がずれているからかもしれません。
脳には、重要なものではなく、目立つものや細部にばかり注意を向けてしまう仕組みがあるんです。テスト中によくあるのは、細かな数字や言い回し、知らない単語に気を取られすぎて、文章や会話の本当のポイントを見逃してしまうことがあります。
たとえば、リスニングテストで選択肢に出てくるキーワードに意識が集中しすぎてしまい、実は話の主旨に関わる重要な表現を聞き逃してしまうことがあります。リーディングでは、特定の単語やテーマばかりを追いかけてしまい、他に大切な情報があるのに気づけないということもあります。たとえば、質問文に「technology」とあると、そればかりを探してしまって、全体の流れや文中の対比に気づけない、ということがあるのです。(※英検の下位級ではこうしたアプローチでも通用しますが、上級になるとかえって失点につながることもあります。)
また、読み聞きしている途中で起こる「変化」に気づかず、最初の印象だけで理解を固定してしまうこともあります。たとえば、リスニング中に話者の意見が途中で変わっているのに、最初のスタンスだけで判断してしまうケースです。リーディングでも同じことが起こります。冒頭で「オンライン学習は便利で柔軟です」と述べられていても、後半で「しかし、最近の研究では、オンラインのみの環境ではモチベーションやつながりに苦労することが示されています」と続くような文では、全体の流れをつかめていないと、「ポジティブ」と早合点してしまうことがあります。
では、内容をしっかり読み、聴くにはどうしたらいいのでしょうか?
実は、大切なのは、「一語一句を全部」ではなく「要点」に意識を向ける練習です。最初からすべてを完璧に拾おうとせず、目的に合わせて、意識的に「何を捨てるか」を判断できるように練習しましょう。それが、理解の精度とテストの得点力を上げる第一歩になります。
上記に挙げたような読み違いや聞き違いを防ぐためには、まず、キーワードだけを追いすぎないことが大切です。リスニングやリーディングの最中には、話全体の流れや構成を意識して、「何が主張されているのか」「その理由や変化はどこで起きているのか」を常に捉えるようにしましょう。また、筆者や話者の考えが途中で変わる可能性を忘れずに、段落の切れ目や接続語(しかし、ところが、一方で、など)に注目して読んでいくと、誤った先入観に引きずられずに要旨を的確に把握できるようになります。
まとめると、試験では、語彙力や文法力とは別の「注意の向け方」が求めらていいます。
「全部に目を通した」とか、「全部を聞いた」=「理解している状態」にはなりません。
そして、「理解している状態になる」ために必要なのは、「日本語に直す力」ではなく、「文が言っていることが何か」をつかむ力です。「だいたい合ってる」で正答できるなら、それが“実力”です。
「単語や文法に囚われすぎてしまい、他の情報を逃す、または全体図を見失う」ということのないように訓練しましょう!