英語学習に必要な「脳の回路の再配線」と「瞬発的な出力」について

こんにちは!しろくまスタディセッションのコヤマ ケイコです🐻‍❄️✨

前回の記事の最後にさらっと書いた「脳の回路の再配線」と「瞬発的な出力」について、補足します✨

「脳の回路の再配線」は「英語を英語のまま理解する脳の地図」を作ること。これは、「どうやって処理するか=脳の使い方そのものを変える」ことを意味します。インプット時のシステムを英語向きにするということです。

一方で、「瞬発的な出力」というのは、英語を使うときの「反射神経」みたいなものなんです。つまり、英語を「知識として考えてから使う」状態から、「自然にパッと使える」状態にすることを指します。アウトプットのときに必要なものですね。

この2つが合わさることで、「英語ができる!」という実感が生まれます。

■「脳の回路の再配線」は効果的にインプットをするうえで必須!

最初は、英語を読むときも「日本語に訳してから理解する」ことが多いですよね。でも、適切な練習を重ねるうちに、だんだんと英語のまま理解できる瞬間が増えてきます。

これは、脳の中で「日本語→英語変換」の遠回りルートじゃなく、「英語→意味」のショートカットができてきた証拠なんです!

たとえば英単語レベルで言うと、「apple」と聞いたときに、「りんご」と日本語に変換せず、赤くて丸い果物のイメージがパッと浮かぶ、などがそうです🍎

また、文法的には、文を前から順番に読んだり聴いたりしたときに、主語・動詞・目的語がパッと見えるようになることです。

学習初期~中期段階では「文法の知識を用いて、ここまでが主語で…これは動詞で…」と日本語を介入させて理解していたプロセスが、頭の中で自動的に文の骨組みが見えるようになります。

英語表現の回路が脳に出来上がってくると、日本語の文章構造に影響してくるくらいです😂(わたしは友達からたまに言い回しが変だと言われます。笑)

⭐️学習初期の特徴

ー英語を聞いたり読んだりすると、まず構文読解をして、日本語に訳して理解しようとする。

ー単語やフレーズを覚えるときは、日本語訳がないと不安になる。

ー英語を話すときは、まず頭の中で日本語文を作り、それを英語に脳内翻訳してから発話する。

※脳の状態としては、既存の「日本語回路」がフル稼働しており、新しい「英語回路」はまだできあがっていない状態です。

⭐️学習中期の特徴

ー分かる単語が多ければ、日本語に訳さずとも文意をイメージできるようになる。

ー英語のままでも「意味がわかる」瞬間が増えてくる

ーでも難しい内容や長い文章は、まだ日本語の介入が必要で、精読・和訳をする。

※脳の状態としては、「英語回路」を使う頻度が増えてきて、少しずつ太くなっています。「日本語回路」と「英語回路」の割合が変わってきているけど、自分のレベルを上回る英文に出会うと「日本語回路」が活躍している状態です。

⭐️学習後期

ー英語を聞いたり読んだりしたとき、どんなレベルであれ、自然とイメージや意味が頭に浮かぶ。

ー英語で考えたり、英語のまま反応できる場面が増える。

ー日本語に訳す必要がほとんどなくなる。

※脳の状態としては、「英語回路」がしっかりと太くなり、メインルートとして機能しています。「日本語回路」は補助的な役割になっています。「英語を英語のまま理解するって、こういうことか!」と実感できるようになり、英語で夢を見たり、独り言が英語になったりすることもあります。

※早期英語教育を受けているキッズたちは、最初からのこの状態です👀✨逆に英語回路と日本語回路は接続されていないことが多いかも。(ある英単語の和訳は分からないけど、イメージは分かるという状態)

実際、単語や文法をたくさん知っていても、読解・リスニング・会話の際に、すぐに詰まってしまう場合は、まだ初期〜中期の段階かもしれません。

その背景には、日本のこれまでの学校の授業が「和訳」が中心で、「英語のままイメージする」練習がほとんどなかったことがあります。テストも「正しい日本語訳を書きなさい」ばかりだったので、脳の回路が「日本語変換」に最適化されてしまった、という感じです。

あとはもしかしたら、「間違えたくない」「正しい英語を使わなきゃ」と思うあまり、頭の中で日本語で考えてから英語に直すクセが抜けないことも考えられます。

「長年やってるのに…」と落ち込む必要は全然ありません!上記内容を意識し、その意識を日々の英語学習のなかに取り入れられたら、今からでも脳の回路はちゃんと再配線されますよ✨

■「瞬発的な出力」は満足のいくアウトプットをすうるえで必須!

「脳の回路」を「英語回路」にするためにも、アウトプットの量は大事です。英文を書ければ読めるし言えるし、言えるなら聞ける🎵という側面があるからです。

そこで新たな課題が!英語を書く・話すうえで、「瞬発力があるかどうか」なんですね。

英作文やスピーキングで、導入文やよく使う表現がスッと出てきたり、リスニングで質問を聞いた瞬間、すぐに答えが返せるようになっていれば、すでに「瞬発的出力の訓練」は済んでいると言えます。

一方で、たとえば、英会話レッスンやリスニング試験、スピーキング試験の場面で、「言いたいのに言葉が出てこない…」というもどかしさがある場合は、まだ訓練が足りないということです。頭の中にある英語の語彙やフレーズ、文の型を「考えてから」ではなく、「パッと反射的に」出せる状態を作りましょう。

最初は「どう言えばいいんだろう?」と考えながら話している状態になると思います。でも、繰り返し練習することで「反射で理解・反射で出力」できるようになっていきます。毎日のちょっとした練習の積み重ねで、どんどん反応が速くなっていきます!

しろくまスタディセッションでは、英検1級受験者さんのそんな「瞬発力」を鍛えるために、毎晩20時にLINEメンバーシップ機能を使って、トピックと観点キーワード、そして語彙問題の配信を行っています。

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コヤマ ケイコ

Shirokuma Study Session
English Learning Designer

しろくまスタディセッション代表。英語教育・学習マネジメントがテーマの個人事業主です。英語の学習をより効率的かつ効果的なものにするべく、教育方法をデザインしています。英作文やスピーチを添削をする傍ら、本を書いたり、学習ツールを作成したりしています。