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Chapter 2-3「逆説・対比」を示す論理展開をトレーニング!

「逆説」とは文字通り、「真逆の論説(意見)」という意味です。「対比」とは「対になっている2つの要素の比較」という意味です。

これまでの学習との違いを確認するために、「因果関係」のパートで学んだ「A文 and B文」の構図を思い出してください。たとえば「バイトをして、旅行へ行く」のように、Aの文をふまえて、Bの文を行うという文章が作れました。A文は「きっかけ」で、B文は「結果」でしたが、相反する存在ではなかったんですね。

「逆説」や「対比」の文章では、ある1つの文章に対し、次の文章では180度異なる意見を述べます。「逆説」でよく使われる「but」「however」「although」「対比」で使われる「while」ということばと共に、使い方を確認しましょう!

ですが、始める前に、1つだけ確認させてください。

「SV1, but SV2」という文構造があるとして、「SV1」と「SV2」、どちらが最も伝えたい情報だと思いますか?正解は「SV2」です。「…だけど」と逆の立場や意見の前置きを言うことで、もっとも伝えたい内容を強調しているんです。「犬はかわいいんだけど、よく吠えるからうるさいんだよね」などというように、みなさんも使っていますよね。この場合「かわいい」という情報よりも「うるさい」という情報にフォーカスがあたります。(かわいさを訴えたいのであれば「うるさい」という情報はいらないですよね。)

英作文では、実は今から紹介する「逆説表現」の使用は、一切オススメしておりません!butの前に来る主語・動詞のくだりは、結局自分の選んだ立場をサポートしない内容であることが多く、文字数をむだに食ってしまい、さらに、なにが本当に言いたいことなのかを読み手が掴みにくくなるからです。「犬はかわいい」というテーマのエッセイがあるとして、「よく吠えてうるさいんだけど、忠実なんだ」と言われて、犬のかわいさに対し100%納得できますか?難しいですよね。案外みなさんこれをやっちゃうんで、しろくま式の論理構成では、逆説表現となる使用は一切ご遠慮いただいています。

ここから先は、読解・リスニング問題を解くうえで必要な知識になりますので(どの情報が重要なのか、即座に理解する力が問われているからです)、そのために理解するつもりで読んでください!

1. BUT

英作文の添削をしていると、「but」が間違った方法で使われているのをよく見ます。

「but」の馴染みのある間違った使い方
Hamburgers are delicious. But, they are bad for our health.
ハンバーガーはおいしい。だけど、それは健康に悪い。

上の文章を見てください。1つの文章がピリオド( . )で終わり、「but」が大文字になって、文頭に置いてありますね。日本語の表現につられて、ついついこのように書きたくなってしまうのですが、残念ながら英作文としては間違っているんです。このルールは「so」のページでもお伝えしましたね。副詞のように、文頭にポンと1単語置くのは、口語的な表現であり、書き言葉の表現ではないのです。(つまり、英会話でならOKです!)

では、どのような表記で使うのが正解でしょうか?

「but」は「and」「so」「for」と同じ仲間です。「等位接続詞」という名前でしたね! 「等位接続詞」を使った文章の形はいつだって同じです。思い出せていますか? 正解は「A文, 等位接続詞 B文」の形ですよね。カンマ( , )はあってもなくてもいいのですが、文章を並べるときはある方が分かりやすいので、この形で覚えていきましょう。次のページに正しい文章に直したものを書いたので、ノートに書いて上の文章を修正してみてくださいね。

「but」の覚えてほしい使い方
Hamburgers are delicious, but they are bad for our health.
ハンバーガーはおいしい。だけど、それは健康に悪い。 

すでに「and」「so」「for」と3つの等位接続詞を学習してきたみなさんにはすこし簡単すぎるクイズでしたか? 等位接続詞の特徴として、「2つの同じ存在(文と文、単語と単語など)を並べてつなげる」がありましたね。「but」もそのルールにならって、2つの文章をピリオド( . )を使わずに、1文で書かなければいけないんです。「but」を使うときは例文の下線部のキーワードのように真反対のことを並べてくださいね!

さて余談なのですが、すぐ上で「2つの同じ存在(単語と単語)を並べてつなげる」と書きましたが、「but」を使って単語と単語を並べるとどのような文章になるんでしょう? 下記のように、「not」と一緒に使われることが多いです。

「but」の覚えてほしい使い方
I am not an employee but a self-employed. 《名詞と名詞》
私は雇用者(会社に雇われている人)ではなく、自営業者(自分で開業した人)だ。

I could not help but notice that there was something.《動詞と動詞》
そこになにかあるということに、気づかざるをえなかった。 
※助動詞「could」のカタマリのなかで、butの並列が使われています。 

2. HOWEVER

馴染みのあるもう1つの「しかし」という逆説表現として、「however」がありますね。こちらは「but」よりも少しフォーマルな表現です。さて「however」はどのように使えばいいのでしょうか? これまで添削した英作文では以下のように使われることがありました。しかし実は間違っているんです。なぜでしょう?

「however」の馴染みのある間違った使い方
Studying English is hard, however it is useful in their life.
英語を学習することは大変だ、しかし、それは人生で役に立つ。

「however」の品詞が問題です。実は「however」は「副詞」なんです。文章と文章をつなげる役割を持つ接続詞「but」とは使い方が異なるんですね。「副詞」には、要素と要素をつなげる役割はないので、ピリオド( . )を挟む必要があります。※反対にカンマ( , )は要素と要素をつなげる役割があります。

「however」の覚えてほしい使い方
Studying English is hard. However, it is useful in their life.
英語を学習することは大変だ、しかし、それは人生で役に立つ。

ピリオドが置かれましたね。そのため「however」が文頭に出たので、「h」は大文字の「H」に変わりました。「However」の後ろにカンマ( , )をつけましょう。

おまけにもう1つ、「however」を置く位置に関してお伝えします。上の位置(文章の最初)はもちろん正解です。ただ英検の問題や論文などを読んでいると、他の場所にも置けることが分かってくるかと思います。

「however」の覚えてほしい使い方
Studying English is hard. I, however, will never stop it.     《主語の後ろ》
Studying English is hard. It is, however, useful in their life.   《be動詞の後ろ》
Studying English is hard. It is useful in their life, however.    《文章の終わり》

文頭か、文中か、文末かは好みの問題によりますが、一般的な位置は1つ目と2つ目の例のような「文中」です。be動詞とその他の動詞で置く場所が変わるので注意してくださいね。

🌟「but」と「however」の使い方のちがいに要注意!
どちらも「しかし」という意味では同じですが、ことばの種類が違うんでしたよね。「but」は「接続詞」(つなげる役割あり)、「however」は「副詞」(つなげる役割なし)です。

「but」と「however」の区別
People think all the sharks are always dangerous, but that is not true.
People think all the sharks are always dangerous. That is, however, not true.
人々は、すべてのサメがいつも危険だと思っている。しかしそれは事実ではない。

しかし」という意味では同じですが、ことばの種類が違うんでしたよね。「but」は「接続詞」(つなげる役割あり)、「however」は「副詞」(つなげる役割なし)です。

EXERCISE

「but」「however」「although」を区別して書けるよう、並び替えをしましょう。

Q1.  正しいか確かではないけど、私の解答を書き写していいですよ。
(I’m / They can / , / not sure / my answers / copy down / although) they’re right.

Q2.  これは古い車にもかかわらず、まだよく走る。
(Although / still runs / is / it / , / old / the car) well.

Q3.  これは古い車だけど、とても信頼できる。
It is ( reliable / it is / car / an old / , / but / very ).

Q4.  お母さんはこの小説が嫌いだったけど、お父さんはいいと思っていた。
Mom ( hated / , / thought / Dad / but / the novel ) it was good.

Q5.  これは安くて単純な手順だ。しかしながら、そこには危険がある。
This ( are / a cheap and simple / is, / There / process. / however, ) dangers.

CHALLENGE! 日本語の下線部を英語にしてみましょう。
太字部分の主語・動詞を必ず成立させてくださいね。

Q1.  彼女は英語を喋ることができないにもかかわらず、海外旅行が大好きだ。
( )she loves traveling abroad.

Q2. 彼は英語がまったく好きではない。しかし、よくUKロックを聴いている。
He does not like English at all. ( )

ANSWER

Q1.  They can copy down my answers, although I’m not sure they’re right.
[考え方]
 ① 文末に”they’re right”(それらが正しい)とあるので、「不確かだ」という文がその直前に来ることが分かりますね。

Q2.  Although the car is old, it still runs well.
[考え方]
 ① 文末に「well」があるので、後半で「それはよく走る」を作ることが分かります。そのため「although」は文頭に来るだと分かります。

Q3.  It’s an old car, but it’s very reliable.
[考え方]
 ① 「but」を使いますので、日本語の文の順番どおりに前から英語にしましょう。

Q4.  Mom hated the novel, but Dad thought it was good.
[考え方]
 ① 「but」を使いますので、日本語の文の順番どおりに前から英語にしましょう。

Q5.  This is a cheap and simple process. There are, however, dangers.
[考え方]
 ① 「however」を文中へ入れる場合は、カンマ( , )で囲みます。「be動詞」の場合はhoweverをbe動詞の後ろに置きます。

Q1.  彼女は英語を喋ることができないけれども、
Although she cannot speak English, she loves travelling abroad.
[考え方]
①「言語を話す」ときは「speak (言語)」を使います。「talk (to/with)」は「人と話す」とき、「tell (人 about 物事)」や「say (物事 to 人)」は「人になにかを伝えるとき」に使います。同じ「話す」でも状況によって使い分けが必要なんですね。toやwithなどの前置詞も取ったり取らなかったりで紛らわしいため、よく4択問題に出されます。

Q2.  彼は英語がまったく好きではない。しかし、よくUKロックを聴いている。
He does not like English at all. He, however, often listens to UK rock.
[考え方]
①howeverの位置はどこでもいいですよ。今回は一般動詞listenと一緒なので、文中に置く場合は、often listenの前になります。もちろん、However, he often listens to UK rock.でもOKです。
②heという三人称単数形の主語なので、現在形の一般動詞には、「三単現のs」をつける必要があります。しっかり三単現変化させていましたか?

3. ALTHOUGH

逆説表現も最後になりました。もしかしたら初めて目にする人もいるかも? 「although」の使い方を確認していきましょう。

なお「although」の発音は「オー(ル)ゾゥ」(発音記号はɔːlðóʊ)です。音と一緒に覚えると、少し抵抗感が和らぎませんか!?ちなみに「al」がなくなったバージョンの、「though」(ゾゥ)という表記もあります。意味・役割ともにまったく同じです。

 「although」も「but」や「however」と同じように「しかし」という意味を持ちます。「だけれども」と訳すことが多いです。ですが、この3つのことば、どれも使い方が異なるんですね。異なるルールという意味では厄介ですが、最低限この3つを覚えてしまえば、書きたい文章をより的確に表現できるようになりますので、一緒に覚えてしまいましょう!

 「but」と「although」の違いは、前に扱った「so」と「because」の関係と同じです。違いを覚えていますか? 「so」は「等位接続詞」で、「because」は「従属接続詞」と呼ばれる接続詞でしたね。もう少し詳しく復習をしましょう。

というわけで、「but」は「等位接続詞」、「although」は「従属接続詞」なんですね。念のために、2つの文章を見比べておきましょう。

「but」と「although」の区別
He is good at singing, but he is too shy to stand on the stage.
彼は歌うのが上手です。しかし、彼はシャイすぎて舞台に立つことができません。

Although he is good at singing, he is too shy to stand on the stage.
彼は歌うのが上手なのだけれども、シャイすぎて舞台に立つことができません。

4. WHILE

Whileは2つの異なる意味を持つ「従属接続詞」です。おそらく「時」を意味する「~する間に」という意味のほうが知られているのではないでしょうか。「when」(~する時に)と一緒に、「時」を表す従属接続詞の1つとして学習しているかもしれません。

 もう1つの意味が本書で使っていきたい「逆説」の「~する一方で」という対比を表す意味です。「対比」とは、「異なる2つのものを比べること」です。どちらの意味で使われているかは、前後の文脈から判断します。

「while」の馴染みのある使い方
My English became much better while I stayed in the U.S. 
アメリカに滞在しているあいだに、私の英語ははるかに良くなった。

もう1つの意味が本書で使っていきたい「逆説」の「~する一方で」という対比を表す意味です。「対比」とは、「異なる2つのものを比べること」です。どちらの意味で使われているかは、前後の文脈から判断します。

「while」の覚えてほしい使い方
While others may prefer commuting by car, I prefer commuting by train.
他の人が車通学(通勤)を好むかもしれない一方で、私は電車通学(通勤)を好みます。

 

「~のあいだ」という意味を持つ言葉はもう1つあります。それは「during」です。

「while」と「during」、どちらも「~のあいだに」という意味を持ちますが、使い分ける必要があるんですね。なぜならば「while」が従属接続詞で、後ろに主語・動詞を取る一方で、「during」は前置詞で、後ろに名詞を続けるからです。

「while」と「during」の区別
My English became much better while I stayed in the U.S. 
アメリカに滞在しているあいだに、私の英語ははるかに良くなった。

My English became much better during the stay in the U.S.
アメリカ滞在中に、私の英語ははるかに良くなった。 

EXERCISE

「対比」を意味する「while」の使い方を覚えるために、下線部に反対の意見を書きましょう。
もう1つの節に使われている表現を真似すれば、作りやすいと思います。太字部分は、対比している部分です。

Q1.  While others may prefer putting oyster sauce on sunny-side up egg, _______.
他の人が目玉焼きの上にはソースかけることを好むかもしれない一方で、私は…。

Q2.  While others may say newspaper is better than online news, I think __________________.
他の人がネットニュースよりも新聞がいいと言うかもしれない一方で、私は…と考える。

Q3.  _______________, I think learning writing is more important than reading.
他の人が…一方で、私は読解を学ぶよりも作文を学ぶことのほうがより重要だと考える。

 

「時」を意味する「while」と「during」を区別するために、書き換えを行いましょう。
「during + 名詞」を「while + 主語・動詞」に直し、その逆も行います。「誰が、どうした」を意識してくださいね。もちろんノートには全文書いてください!

Q4.  I went to a famous temple during the stay in Kyoto.
京都に滞在中、私は有名なお寺に行った。

Q5.  I visited a huge castle while I stayed in France.
フランスに滞在しているあいだ、私は大きなお城を訪れた。

Q6.  I enjoyed the beautiful beach during the stay in Hawaii.
ハワイに滞在中、私は美しい海を楽しんだ。

ANSWER

Q1.  While others may prefer putting oyster sauce on sunny-side up egg, _______.
他の人が目玉焼きの上にはソースかけることを好むかもしれない一方で、
I prefer putting soy sauce to putting oyster sauce on sunny-side up egg.
私は目玉焼きの上には醤油をかけることを好む。

Q2.  While others may say newspaper is better than online news, I think __________________.
他の人がネットニュースよりも新聞がいいと言うかもしれない一方で、
I think online news is better than newspaper.
わたしは新聞よりもネットニュースのほうがいいと考える。

Q3.  _______________, I think learning writing is more important than reading.
私は読解を学ぶよりも作文を学ぶことのほうがより重要だと考える。
While others may say(think) learning reading is more important than learning writing,
他の人が英作文を学ぶよりも読解を学ぶことのほうが重要だと言う(考える)一方で、

Q4.  I went to a famous temple during the stay in Kyoto.
京都に滞在中、私は有名なお寺に行った。
➡ I went to a famous temple while I stayed in Kyoto.
京都に滞在しているあいだ、私は有名なお寺に行きました。
[考え方]
①過去についての文章なので、while 主語+動詞にするときも、動詞は過去形にする必要があります。

 

Q5.  I visited a huge castle while I stayed in France.
フランスに滞在しているあいだ、私は大きなお城を訪れた。
➡ I visited a huge castle during the stay in France.
フランスに滞在中、私は大きなお城を訪れました。

 

Q6.  I enjoyed the beautiful beach during the stay in Hawaii.
ハワイに滞在中、私は美しい海を楽しんだ。
➡  I enjoyed the beautiful beach while I stayed in Hawaii.
ハワイに滞在しているあいだ、私は美しい海を楽しんだ。
[考え方]
①こちらの文章も過去についての文章なので、while 主語+動詞にするときも、動詞は過去形にする必要があります。

 

以上で、Chapter 2-3はおしまいです。最後にもう1度大切なことを言いますが、逆説表現は、英作文の理由段落のなかで使わないでくださいね!使って良いケースがあるとすれば、主張段落(=最初の段落)のみですよ✨

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