Chapter3-1 ざっくりした骨組みってどういうこと?

ざっくり書くってなんですか? 適当でいいんですか? 自分で書いていて思うんですが、ぜったいに間違いだらけだと思うんです! 書きながら意味が分からないときがあるし、本当に自分の書いたものが自分の伝えたいことを表現できているのか不安です。

わたしは英語を読むときも、書くときも、「知らないからしょうがない」という妥協が大事だと思っているんですね。英語ネイティブじゃないので当たり前だと思うんです。

ただし「しょうがない」というのは、「適当でいいや」「できなくていいや」「やらなくていいや」ということではないんです。「なんとなく文脈を判断して、足りない知識を今持っている知識で補っておけばいいや」という意味なんです。

課題に対し向き合い、試行錯誤をする時点で、もうあなたの姿勢は「適当」ではないんです!

英語でも日本語でも、文を読んでいて、もしくは作文をしていて、分からない単語が出てくるのは自然のことです。この前提を理解し、受け止めた上で、どのように・どれだけ努力するのかが大切なんだと思います。

その努力する方向性の1つとして、「表現の正しさ」というのがあります。ですが、あなたがもし「論理的思考」や「英作文」の両方ともに初心者だったなら、「100%正確なアウトプット」を突き詰めなくてもいいと私は思うんです。

英語を書きながら、「英文法のルール」のその先にある「自分や社会とのコミュニケーション」を意識してほしいと思っています。書くという行為は、問題やテーマを意識し、見つめ直し、どうするかを考えるということです。みなさんには、自分のこと、社会のことに対して、自分なりの考えを持てる人になってほしいんです。それは英語力よりもよほど社会で生き抜くために役立つスキルだと思っています!

長々とお話しましたが、本書に取り組む際は、「分からない」「思いつかない」という現実から目を背けずに、とにかく書く経験を積むことを第一に考えてください!

解説ページに細かなルールを掲載していることもありますが、それは読み物として楽しむくらいでいいんです。何度も同じことを書きますので、章を進めながら繰り返し読んで直していくことになります。そのうちに覚えて、少しずつ正確さが増していくと思います。

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